
現在、私たちを取巻くグローバルな職場環境は大きく4つの特徴があります。
Diverse (多様性)
Dispersed (分散)
Digital (デジタル)
Dynamic(ダイナミック)
これらはご存知のようにチームワークの進め方にも大きな影響を与えてきています。
チームは、ジェンダー、年齢、国籍、カルチャー等の多様性を広く持って構成されてきており、それらのチームメンバーは国境、リージョンをまたいで様々なプロジェクトに携わり、各国々、ロケーションに分散し、デジタルを活用してどこでもいつでも仕事ができることを可能にしています。
しかし、これは違う側面に影響を与えています。
それは、この環境下での効果的なチームワークは実は非常に難しいという点です。
理由としては、いくつかあげられます。
多様なバックグランドを持ったメンバーたちの認識の相違からくる目標、目的に対する意識のずれ
当てがわれるプロジェクトのプロセスやタスクに対する要求がロケーションによって異なり、モチベーションの格差を生じさせる
多様性、分散リモート業務、デジタルコミュニケーションにより、”私達” vs. “彼等” 意識が生まれる。現在の複雑な環境下では、チームメンバーはお互いを同僚と見る以前に、部門やユニット、ロケーションによてサブグループに分けて自分の位置付けを決める傾向があり、人間の本能として自分達の位置付けを他よりも優勢に捉えることがこの意識に影響している
上記にあげた認識のずれや、モチベーションの格差、チーム意識の欠如がコラボレーションの妨げとなり、情報やラーニングが積極的に共有されない結果、効果的なチームワークに繋がっていかない
いかがでしょう。本来であれば多様性とデジタルの強みを活かし分散業務をドライブさせることにより、ダイナミックなチームワークができるはずなのに、現実はこれらの強みが全て裏目に出てしまい、効果的なチームワークを遠ざけてしまうことになるのです。
リーダー達はこの現実を意識しながら、どのようにマネージしていけばいいでしょうか?
まずは、チーム効果を高めやすいコンデイションを整えることから始めましょう。
Step 1: Compelling Direction(説得力を持った方向性を示す)
チームをエンゲージさせ、活力を高める明確な方向性とチャレンジングなゴールを示す。
そのゴール設定はチームメンバーの本質的報酬(満足度、充実度等)または外発的報酬(昇給、プロモーション、評価等)に対するモチベーションを刺激するものであること
Step 2: Strong Structure (強固な構造)
人材の適切な配置、業務やそのプロセスの最適化を行い、チームワークにおけるポジティブな行動規範をデザインしていく。業務の振り分けの際には不均衡を避け、受け入れ側のチームに自主制を与えることによってモチベーションの向上に配慮する。そして更に大事なことは、必ずフィードバックを行うこと
Step 3: Supportive Context (サポート)
チームが業務を行うにあたり、充分なリソースを提供できるようにする。
例えば、パフォーマス向上につながる明確な報酬システムの設定、業務に必要なデータへのアクセス、トレーニングシステム等。最後に、業務を遂行するための技術的なアシスタンスと予算をちゃんと与えること。ロケーションによってはこれらの提供にばらつきがあったりすることのないように
Step 4: Shared Mindset (マインドの共有)
上記にあげた3つのステップ(説得力を持った方向性、強固な構造、サポート)を通じ、共通認識、共通アイデンティティーを持たせることでチーム内の意識を高めていき、マインドの共有を育んでいく
多様化し複雑化したビジネス環境はマインドセットにも変化を与えています。このような時代だからこそ、チームがビジネスの成功を担うために機能しているかをリーダーたちが熟知しモニターしながら、改善していくことは、企業の競争力の向上に繋がるはずです。
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